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夫婦の共有名義不動産を相続するときの手続きの流れと注意点

2022年06月16日
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夫婦の共有名義不動産を相続するときの手続きの流れと注意点

堺市が公表している人口動態に関する統計資料によると、令和3年の堺市内の死亡者数は9354人でした。相続は、人の死亡によって始まりますので、堺市内でも毎年多くの相続が生じていることがわかります。

自宅を建てるときに自宅の名義を夫婦の共有名義にしている方もいるかもしれません。夫婦の共有名義にすることによって住宅ローン控除を二重で受けることができるなどのメリットがありますので、共有名義にすること自体には特に問題はありません。

しかし、夫婦の共有名義の不動産がある場合には、将来発生する相続においてトラブルが発生する可能性もありますので、しっかりと相続対策を行っておくことが大切です。今回は、夫婦の共有名義の不動産を相続する場合の流れと注意点について、ベリーベスト法律事務所 堺オフィスの弁護士が解説します。

1、夫婦共有名義の相続の考え方

夫婦共有名義の不動産がある場合、相続にどのような影響があるのでしょうか。まずは、夫婦共有名義の相続の基本的な考え方について説明します。

  1. (1)共有持分は相続人に帰属

    夫婦の共有名義の不動産がある場合には、夫(妻)が亡くなった後の共有持分は他方の共有者である妻(夫)に帰属するものと考えている方もいるかもしれません。

    しかし、不動産の共有持分についても現金や預貯金などの他の財産と一緒に相続財産に含まれ、相続人が相続することになります。

    つまり、配偶者であれば当然相続人に含まれることになりますが、他にも相続人がいる場合には、共有者である配偶者がすべての持ち分を相続することができるとは限りません

    遺産分割協議によって被相続人の共有持分を取得して単独所有にすることができる場合もありますが、他の相続人との共有状態になることもあります。

  2. (2)相続人の順位と法定相続分

    被相続人の共有持分を誰が取得するかについては、相続人の順位と法定相続分に関する民法の規定を理解する必要があります。

    民法では、法定相続人の順位について、以下のように規定しています。

    【法定相続人の順位】

    • 配偶者……常に相続人になる
    • 子ども……第1順位の相続人
    • 両親(直系尊属)………第2順位の相続人
    • 兄弟姉妹…第3順位の相続人


    配偶者以外の相続人は、先順位の相続人がいると相続人になれません。つまり、第1順位の相続人である子どもがいる場合、第2順位の両親、第3順位の兄弟姉妹は財産を相続することはできません。

    また、各相続人の法定相続分についても相続人の組み合わせに応じて以下のように決まっています。

    【相続人の種類別 法定相続分のケース】

    ① 配偶者のみ、子どものみ、両親のみ、兄弟姉妹のみ
    相続人が配偶者のみ、子どものみ、両親のみ、兄弟姉妹のみのいずれかであった場合には、それぞれの唯一の相続人がすべての遺産を取得することになります。

    ② 配偶者と子ども
    相続人が配偶者と子どもの場合は、配偶者が2分の1、子どもが2分の1の割合で相続します。子どもが2人いた場合は2分の1をさらに半分に分けて相続します。

    ③ 配偶者と両親
    相続人が配偶者と両親の場合は、配偶者が3分の2、両親が3分の1の割合で相続します。

    ④ 配偶者と兄弟姉妹
    相続人が配偶者と兄弟姉妹の場合は、配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1の割合で相続します。

2、相続が発生すると名義変更も必要

不動産を相続する場合には、不動産の名義変更が必要になります。不動産の名義変更をする場合には、以下の点に注意が必要です。

  1. (1)令和6年4月1日から相続登記が義務化

    現行法では、相続登記は義務ではありませんが、令和6年4月1日から法改正により相続登記が義務化されることになります。

    改正法では、令和6年4月1日以降に発生した相続だけでなく、過去の発生した相続についても相続登記の義務化の対象になるという点に注意が必要です

    期限までに相続登記をしなければ、10万円以下の過料の制裁を受ける可能性があります。

  2. (2)相続登記を放置すると発生するデメリット

    現行法では、相続登記は義務でないため、相続登記をせずにそのまま放置しているという方もいるかもしれません。しかし、相続が発生し、遺産分割協議によって共有不動産の帰属が決まった場合には、早めに相続登記をすることが大切です。

    相続登記をせずに放置をしていると、その後に新たな相続が発生した場合に、共有関係が複雑になり、子や孫の代に迷惑をかける可能性が出てきます。

    また、不動産を売却しようとする際にも現在の所有者と登記上の所有者が一致していなければ、売却することができないなどのデメリットも生じます

    権利関係が複雑な土地や不動産を相続する場合、相続登記について早めに弁護士に相談することが得策です。

3、相続の一般的な流れ

相続が発生した場合には、一般的に以下のような流れで相続手続きを進めていくことになります。

  1. (1)遺言書の有無の確認

    被相続人が遺言書を作成していた場合には、遺言書の内容に即して相続手続きが進められるのが通常ですので、まずは、被相続人が遺言書を残していないかを確認します。

    自筆証書遺言であれば自宅の貴重品を保管している場所や信頼できる第三者に預けている可能性があります。また、令和2年7月からは法務局における自筆証書遺言書保管制度がスタートしましたので、法務局に確認をしてみることも必要となります

    また、公正証書遺言であれば、公証役場で保管されています。この場合、遺言書の有無については公証役場で照会することができます。

  2. (2)相続人の調査

    遺言書がない場合には、被相続人の遺産は相続人による遺産分割協議で分けることになります。遺産分割協議を成立させるためには、相続人全員の同意が必要になりますので、その前提として誰が相続人になるのかを調査しなければなりません。

    相続人の調査は、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍謄本を取得することによって行います。

  3. (3)相続財産の調査

    遺産分割協議では、被相続人の相続財産を分けることになりますので、被相続人がどのような財産を持っていたのかを調査する必要もあります。

    相続人であっても被相続人のすべての財産を正確に把握しているわけではありません。預貯金や土地などのプラスの財産以外にも、借金などマイナスの財産はないか、相続財産の調査に漏れがないようしっかりと行う必要があります。

    相続財産の調査に漏れがあった場合には、再度遺産分割協議をする必要が生じたり、遺産分割協議のやり直しをしたりしなければならないこともあるため注意しましょう。

  4. (4)遺産分割協議

    相続人調査と相続財産調査が完了した段階で、相続人による遺産分割協議を行います。遺産分割協議を成立させるためには相続人全員の合意が必要になりますので、一人でも欠くことのないように注意しましょう。

    遺産分割協議が成立した場合には、その内容をまとめた遺産分割協議書を作成します。遺産分割協議書には、各相続人の実印による押印と印鑑証明書の添付が必要になります。

  5. (5)相続登記、預貯金の払い戻しなど

    遺産分割協議が成立した後は、遺産分割協議の内容に従って、実際に被相続人の遺産を相続人に分配することになります。相続財産が不動産の場合には、名義変更のための相続登記が必要になり、預貯金の場合には金融機関の窓口での払い戻し手続きが必要となります。

  6. (6)相続税の申告

    相続財産の総額が相続税の基礎控除額(3000万円+600万円×相続人の数)を超えている場合には、相続税の申告が必要になります。相続税の申告は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に行う必要があります。

    期限内に相続税の申告をしないと加算税や各種特例を使えないなどのペナルティーがありますので注意が必要です。

4、生前にできる相続対策

夫婦共有名義の不動産を所有している場合には、残された配偶者が相続争いに巻き込まれないようにするためにも生前の相続対策が重要となります。

  1. (1)遺言書の作成

    遺言書がない場合には、夫婦共有名義の不動産は、相続人による遺産分割協議によって被相続人の共有持分を取得する人を決めることになります。

    遺産分割協議の結果、共有者である配偶者が共有持分を取得することができればよいですが、必ずそうなるという保証はありません。

    確実に配偶者に共有持分を取得させたいと考える場合には、生前に共有持分を配偶者に相続させる旨の遺言書を作成しておくことが大切です。

    遺言書は、法的に有効なものでなければ意味がありませんので、形式および内容の両面で不備のないようにするためにも弁護士に相談をしながら作成をするようにしましょう

  2. (2)共有持分の生前贈与

    共有持分を配偶者に渡す方法としては、上記の遺言書以外にも生前贈与という方法があります。生前贈与によって、配偶者に共有持分を移転することによって、相続財産から共有名義の不動産の共有持分が除外されますので、確実に配偶者に共有持分を渡すことができます。

    ただし、生前贈与の場合には、相続税よりも税率の高い贈与税が課税されることになるのが通常ですので、生前贈与をする場合には贈与税についても考慮が必要となります。

    なお、婚姻期間が20年以上の夫婦の場合には、配偶者控除の特例を利用することによって、最高2000万円までの控除を受けることができます。

  3. (3)共有不動産の売却

    共有名義の不動産を残しておくことによって、相続時に配偶者やその他の相続人に負担をかける可能性がある場合には、共有不動産を売却して現金化しておくという方法も考えられます。

    夫婦共有名義の自宅が老朽化している場合には、自宅を売却した資金で生活しやすいマンションなどに引っ越すという方法もあります。老後の生活資金として利用することも可能ですので、選択肢のひとつとなるでしょう。

5、まとめ

夫婦共有名義の不動産を持っているという方は、相続発生時に共有者である配偶者が困ることのないようにできる限り生前に相続対策をしておくことが大切です。また、どのような相続対策が有効であるかについては、法律面だけでなく税金面からも検討する必要があります。

ベリーベスト法律事務所には、弁護士だけでなく税理士や司法書士も所属しています。相続に関するお悩みは、必要に応じてワンストップでサポートが可能ですので、まずはベリーベスト法律事務所 堺オフィスまでお気軽にご相談ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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