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交通事故における弁護士特約の使い方とは? 慰謝料はどう変わる?

2023年06月22日
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交通事故における弁護士特約の使い方とは? 慰謝料はどう変わる?

堺市が発表した交通事故統計(令和3年)によると、交通事故発生件数は2487件ありました。負傷者数は2873人で、その内重傷者は255人、さらに事故によって亡くなられた方は11人もおられることがわかっており、今もなお対応や治療、リハビリなどで苦しまれている方は少なくないと考えられます。

自分自身やご家族が交通事故の被害に遭ってしまったときには、警察への連絡をするのはもちろんのことですが、加入されている保険会社へ、いわゆる弁護士特約(正式名称は「弁護士費用特約」)を利用できるかどうかについて、ぜひ確認してください。なぜなら、事故後の治療などで多忙なあなたやご家族に代わり、保険会社との対応や慰謝料請求などの交渉を、費用の負担なく弁護士に依頼できる可能性が高いためです。

本コラムでは、「弁護士費用特約」の使い方から詳細、利用する際のメリットと注意点などについて、ベリーベスト法律事務所 堺オフィスの弁護士が解説します。

1、弁護士費用特約とは

弁護士費用特約とは、交通事故の被害に遭ってしまった方が弁護士に相談・依頼を依頼した際に発生する費用(相談料、着手金・報酬金等)を保険会社が負担するという特約です。

この弁護士費用特約ですが、自動車保険や火災保険に月額数百円で付帯させることができます。また、多くの保険会社は、法律相談料として10万円、弁護士費用および実費として300万円を弁護士費用特約の支払限度額としていますが、弁護士に支払うべき費用が上記金額を超えるケース(かなりの重大事故)は少ないため、多くのケースで経済的負担なく弁護士に相談・依頼をすることができます。

弁護士費用特約は下記のようなケースにも適用されるのが一般的です(保険会社ごとによって異なる場合もあります。)。

  • バスやタクシーに乗車中の事故
  • 歩行中、自転車運転中の対自動車事故
  • 記名被保険者の配偶者や同居の親族の交通事故


さらに、自動車保険の契約に際しては保険をかける車を決めることになる(その車を「契約自動車」といいます。)のですが、この契約自動車に搭乗中の人にも弁護士費用特約が適用される場合もあります。このように、ご自身が任意保険に加入していなくとも弁護士費用特約を利用することができる場合が多くあるので、事故に遭った際の車の運転手やご家族の弁護士費用特約加入の有無を確かめてみるとよいでしょう。

なお、弁護士費用特約を利用すると、保険等級が下がってしまうのではないかという懸念を抱く方もいるでしょう。しかし、弁護士費用特約の利用のみでは保険等級に影響はないため、弁護士費用特約を利用することによって保険等級が下がり、保険料が高くなってしまうというデメリットはありません。
したがって、弁護士費用特約を利用することにデメリットはないといえるでしょう。

2、弁護士に相談・依頼をする3つのメリット

交通事故の被害に遭ったとき、弁護士に相談・依頼をすることには以下のようなメリットがあります。

  1. (1)示談金の増額が期待できる

    弁護士が介入することで、示談金の増額が期待できます。
    示談金額は、実際に生じた損害の額をベースとして、最終的には当事者間の合意で決まることになるのですが、生じた損害のうち、慰謝料部分の算定基準として、低い順に「自賠責保険基準」「任意保険基準」「裁判所基準」の3種類が存在します。
    弁護士は、任意保険会社が交渉で用いる任意保険基準よりも大幅に高い基準である裁判所基準に基づいて慰謝料の主張・交渉をするため、慰謝料の増額が見込めます。

    また、後遺障害が残ってしまった場合の逸失利益等その他の損害費目についても弁護士が正しい知識をもとに交渉をするので、適切な示談金額となる(示談金額が増額される)可能性が高くなるといえます。

  2. (2)交渉の煩わしさと不安から解放される

    交通事故の被害に遭うと、示談代行サービスを利用しない限り加害者が加入している任意保険会社との交渉をしなければなりません。また、被害者の過失割合がゼロのもらい事故では、弁護士法上、保険会社の示談代行サービスは利用できないことになるため、弁護士に依頼しない場合には自らで加害者側の保険会社と交渉しなくてはなりません。

    治療に専念すべき大切な時期に、保険会社とのさまざまなやり取り・手続きに対応することは、煩わしいだけでなく精神的な負担にもなります。弁護士に相談・依頼をすれば、面倒な手続きや交渉を弁護士に任せることができ、治療に専念することができます。

  3. (3)スムーズな解決に導いてくれる

    ご自身で交渉を続けていても、過失割合や慰謝料の額で相手方保険会社と折り合いがつかなくなってしまうケースも少なくありません。
    交通事故問題の経験豊富な弁護士に依頼をすれば、弁護士が法的知識や過去の判例、実務上の傾向をもとに論理的に交渉します。そのため、ご自身で交渉するよりもスムーズに解決する可能性が高くなります。

3、弁護士費用特約を利用する場合の注意点

メリットの大きい弁護士費用特約ですが、利用に際して気をつけたい注意点があります。

  1. (1)弁護士費用特約を利用できないケース

    弁護士費用特約を利用できないケースとは、被害者に故意や重過失がある場合、台風・地震等の天災による場合、記名被保険者やその親族に対する損害賠償請求の場合等です。保険会社によって異なる場合もあるので、ご自身の加入されている保険会社に利用の可否を直接確認するのが確実でしょう。

  2. (2)弁護士への相談は早めにする

    保険会社との交渉一つとってもさまざまな専門的知識が必要となってくるため、被害者自身で対応するのは難しく、早い段階で弁護士の適切なアドバイスを受けることが重要です。

    また、後遺障害等級認定の申請においては、必要な書類をきちんとそろえなければ、適切な等級認定を受けることは難しくなります。そこで、これらの対応も弁護士に依頼すれば、保険会社任せにするのではなく、必要な書類集めからサポートを行い、より実態に即した後遺障害の状態が認定されるよう申請を行うことができます。

    さらに、交渉等の煩わしさから安易に相手方保険会社の示談案に応じてしまうと、本来受けるべき最低限の補償すら受けられなくなるという結果になりかねません。このような事態に陥らないよう早めに弁護士に相談して適切なアドバイスを受けておくことをおすすめします。

    上述した内容から分かるとおり、交通事故の被害者が適切な解決を図るためには、事故後初期段階での正しい方針決定が重要となってきます。弁護士費用特約は、事故後初期段階の相談から利用できるので、適切な解決のためになるべく早い段階での利用を検討し、弁護士に相談しておくとよいでしょう。

4、特約を利用する際の流れ

まずはご自身が弁護士費用特約を利用できるかどうかの確認をします。保険証券や保険会社ウェブサイト上のマイページで契約内容(約款)を確認するか、保険会社に直接問い合わせをすれば知ることができます。

上述したとおり、自動車の任意保険だけでなく、損害保険や火災保険などに弁護士費用特約がついていることもありますので、ご加入の保険は満遍なく探してみてください。

次に、弁護士を探します。交通事故案件の解決実績が豊富な弁護士を選ぶことが大切です。弁護士にも得意分野があり、交通事故案件の経験豊富な弁護士の方が、スムーズかつ適切な解決が期待できるからです。また、保険会社から弁護士を紹介されることもありますが、どのような弁護士を紹介されるか分からないため、可能な限りご自身で選ぶことが望ましいです。

その後、弁護士の目星をつけたタイミングで保険会社に連絡をし、事故の報告と弁護士費用特約利用の旨を伝えます。弁護士費用特約は保険会社の同意がなければ利用できませんので(もっとも、同意しないことはほぼありません。)、弁護士との委任契約を結ぶ前の段階で保険会社へ連絡する必要があります。同意が得られたら弁護士に弁護士費用特約を使う旨を伝えて委任契約を結び、その内容を保険会社に報告します。

5、まとめ

今回は、弁護士費用特約について、利用メリットや気をつけたいポイントを紹介しました。

交通事故に遭ってしまった場合、まずはご自身が弁護士費用特約を利用できるかどうかの確認をしましょう。ベリーベスト法律事務所 堺オフィスでも、交通事故の取り扱い経験が豊富な弁護士がご相談に乗ります。弁護士費用特約を利用した相談にも対応していますので、まずはお気軽にご連絡ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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