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養子縁組をしたら相続はどうなる? 実子との違い、節税効果について解説

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2020年06月12日
  • 相続税対策
  • 養子
  • 相続
養子縁組をしたら相続はどうなる? 実子との違い、節税効果について解説

法律によって親子関係を結ぶ、養子縁組制度は、相続税対策として利用されることでも知られています。

司法統計の「家事審判・調停事件の事件別新受件数(家庭裁判所別)」によると、平成29年の大阪地方裁判所における「特別養子縁組の成立及びその離縁に関する処分」は41件、「養子をするについての許可」は72件でした。養子縁組は、大阪府民にとっても身近な手続きであることがうかがえます。

養子縁組をすると養子にも相続権が発生しますが、実子とは微妙に扱いが異なるケースもあります。そこで今回は、養子縁組と相続の関係について堺オフィスの弁護士が解説します。

1、養子に相続の権利はあるか?

  1. (1)そもそも養子とは

    養子縁組とは、法律により、血縁と同様の親子関係を発生させる手続きのことです。
    養子縁組には、普通養子と特別養子の2種類があります。

    普通養子縁組
    普通養子縁組は、養親と養子の合意によって成立します。ただし、成立には満たすべき条件があります。

    普通養子の条件は、主に以下の通りです。

    • 養親が成年者であること
    • 養親が養子の尊属・年長者でないこと
    • 後見人が被後見人の養親になる場合は、家庭裁判所の許可が出ていること
    • 未成年者を養子にする場合は、家庭裁判所の許可が出ていること
    • 未成年者を養子にする場合は、原則として夫婦共同で養親になること
    • 戸籍法上の縁組の届出がなされていること


    戸籍には、女性の場合は「養女」男性の場合は「養子」と記載されます。普通養子縁組では実親との親子関係も継続しますから、扶養義務も相続権もなくなることはありません。

    特別養子縁組
    特別養子縁組は、家庭裁判所の審判によって成立します。何らかの事情で実親が子どもを育てられなくなった際の救済措置としての側面があります。したがって、普通養子縁組よりも厳格な基準が要求されます。

    特別養子の条件は、主に以下の通りです。

    • 養親に配偶者があり、夫婦共同で養親となること
    • 養親のいずれかが25歳以上に達しており、その配偶者は20歳以上であること
    • 養子が6歳未満である、または6歳未満のときから養親が養育しており、養子縁組時点で8歳未満であること
    • 原則として養子の実親の同意があること、または「養子となる者の利益を著しく害する事由(貧困・虐待等)」があること
    • 6か月間の試験養育期間を満了したこと


    特別養子縁組が成立すると、実親との親子関係は終了します。したがって、特別養子は普通養子とは違って、実親からの相続権を失うことになります。
    戸籍上の記載方法は普通養子縁組と異なり、女性の場合は「長女」男性の場合は「長男」と記載されます。 

  2. (2)養子の相続権の概要

    普通養子も特別養子も実子も、等しく相続権を持っています。
    民法では血族の相続人順位が以下の通り定められています。

    • 1位 被相続人の子ども
    • 2位 被相続人の父母
    • 3位 被相続人の兄弟姉妹


    養子も実子も法律上は等しく親子関係を結んでいます。したがって、同じ順位で優先されるということになります。普通養子と特別養子の大きな違いは、“実親からの相続権があるかどうか”です。養親からの相続においては、原則として大きな違いはありません。

2、普通養子・特別養子の相続の違い

  1. (1)普通養子は代襲相続の有無がある

    普通養子の子どもが誕生したのが、“養子縁組の前か後か”によって、普通養子の子どもが養親の遺産を相続する「代襲相続」の有無が変わります。

    普通養子縁組をする前にすでに養子の子どもが誕生していた場合は、その子どもと養親の間に血族関係はありませんので、代襲相続はできません。一方、普通養子縁組後に養子の子どもが誕生した場合には、養親にとって孫となり、代襲相続ができることになります。

  2. (2)普通養子は実親からの相続権も有する

    普通養子縁組は、実親からの相続権を失いません。普通養子縁組を結んでも、実親との法律上の親子関係は継続しているからです。
    一方、特別養子縁組では、実親との親子関係は消滅しています。したがって、特別養子が相続できるのは、養親の財産のみとなります。

3、養子の節税効果とは

普通養子縁組は、相続税の節税対策としても有効な制度です。
相続税の基礎控除額は、3000万円をベースとし、そこから法定相続人の数に応じて増えるため、法定相続人が多いほど税金の控除(差し引き)が期待できます。


相続税の基礎控除額の算出は、以下の通りです。
●相続税の基礎控除額:3000万円+600万円×法定相続人数

また、生命保険金・死亡退職金の非課税枠の算出は、以下の通りです。
●生命保険金・死亡退職金の非課税枠:500万円×法定相続人数

なお、もしも遺贈(遺言による贈与)によって法定相続人以外の人物に財産を残そうとすると、相続税額が20%増になってしまうことがあります。養子縁組をうまく活用すれば、通常の相続税率で財産を残せる上に、基礎控除額も増えるため、節税対策として有効な策だといえるでしょう。

4、養子に相続する際の注意点

  1. (1)養子を相続人にするには数に制限がある

    相続人としてカウントできる養子の人数には、制限が設けられています。

    相続税法第15条によると、相続人数の数は以下の通り定められています。

    • 実子がいる場合……法定相続人にできる養子の数は1名
    • 実子がいない場合……法定相続人にできる養子の数は2名


    なお、この制限は、あくまでも相続税法上のものです。民法上の法定相続人の数には特に制限はありません。

    ちなみに、「相続税の負担を不当に減少させる結果となると認められる場合」においては、養子の数が上記の人数制限以内であっても、相続税法上の法定相続人として認められない可能性がありますので、注意しましょう(相続税法第63条)。

  2. (2)遺産分割において揉める可能性がある

    法定相続人が増えることによって、遺産分割協議が揉める・長期化するリスクがあります。
    遺産分割においては、それぞれが自分の権利を主張し、少しでも多くの遺産を手にしようとすることも少なくありません。養子を相続人としたい場合は、不要な争いを避けるためにも、節税効果だけでなく、この点についても慎重に考慮する必要があるでしょう。

  3. (3)孫を養子にする場合に考慮すべきこと

    かわいがっている孫に財産を残そうと、孫を養子にするケースもあります。しかしこの場合、代襲相続のケースを除いて、相続税が20%加算されてしまいます(相続税法第18条2項)。孫に財産を残し、かつ課税額を少しでも抑えたい場合には、生前贈与の方が有利になるでしょう。

  4. (4)配偶者の連れ子を養子にする場合

    連れ子のいる配偶者と結婚しただけでは、法律上の親子関係が生じる訳ではありません。連れ子との間で養子縁組を結んで初めて、相続の権利が発生します。

    ただし、代襲相続の扱いには気をつけましょう。あなたの実親が亡くなったときに、あなたがすでに亡くなっていたとします。実子であれば、あなたの子どもが代襲相続人となり、親の代わりに祖父母の遺産を相続します。しかし、連れ子を養子にした場合は、代襲相続ができません。

  5. (5)子の配偶者(嫁・婿)を養子にする場合

    子どもの配偶者、つまり被相続人から見て嫁・婿にあたる人に相続財産を残したい場合、養子縁組を活用することがあります。法定相続人以外の親族に相続財産を残す方法としては、遺贈(遺言による贈与)もありますが、通常の相続税率よりも20%もの負担が増えてしまいます。

    他の法定相続人との相続争いには気をつける必要がありますが、嫁・婿の養子縁組は、財産の相続、ならびに相続税対策として、有効な手段のひとつだといえるでしょう。

  6. (6)おい・めいを養子にする場合

    おい・めいと養子縁組を結び、相続財産を残すケースの場合、孫の場合とは異なり、通常の相続税率が適用されます。

    ただし、おい・めいを養子に迎えたことで、相続分が減る相続人との間にトラブルが発生するおそれがあります。法定相続人や弁護士と事前に話し合ってから、慎重に手続きを行うことで不要なトラブルを避ける対策をとりましょう。

  7. (7)養子縁組をすると簡単には離縁しにくい

    一度養子縁組をすると、簡単には離縁できなくなることにも注意が必要です。
    被相続人である養親が離縁したいと思っても、養子が同意しなければ、家庭裁判所で調停や審判などの手続きをしなければ離縁へと進めることはできません。

    民法第814条では、「他の一方から悪意で遺棄されたとき」「他の一方の生死が3年以上明らかでないとき」「その他縁組を継続し難い重大な事由があるとき」の場合に限り、離縁の訴えを提起できるとしています。
    このようなリスクを念頭に、慎重に養子縁組の手続きを行うべきです。

5、まとめ

養子縁組制度には普通養子縁組と特別養子縁組の2種類があり、前者は相続税対策としても有効です。しかし、相続税法上の基礎控除額の計算に加えられる養子の人数には制限があること、遺産分割協議で揉める可能性があることなどのデメリットにも注意が必要です。
養子縁組と相続の問題でお悩みや疑問な点があれば、お気軽にベリーベスト法律事務所 堺オフィスの弁護士までご相談ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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